|
『釜ヶ崎』(かまがさき)は、朝日放送(ABC)の制作により、1961年11月5日の13時15分 - 14時45分にTBS系列『ナショナル日曜観劇会』で放映された、単発のテレビドラマ。松下電器(現:パナソニック)の一社提供。 == 概要 == 1961年の夏(8月1日 - 5日)に起こった第一次西成暴動を中心に据え、釜ヶ崎に住む様々な人々の人間模様を生き生きと描いたドラマ。 文部省主催の第16回芸術祭(現:文化庁芸術祭)における、テレビドラマ部門の芸術祭賞(現在の「大賞」)二席〔同時受賞は同年10月27日金曜日に放映された北海道放送の『近鉄金曜劇場 オロロンの島』(作:松山善三+岩間芳樹、演出・制作:小南武朗)が受賞した。〕の受賞作品である。このドラマは生放送であったが、この芸術祭への参加のために、数年前に同局の前身である大阪テレビ放送が日本で初めて導入した、当時としては非常に高価だった放送用2インチVTRで保存されることが企画当初から決定されていた。 この作品は大阪を舞台とした作品を終生描写し続けた脚本作家茂木草介によるオリジナル脚本である。出演者も、当時の大阪製作のテレビ・映画・舞台で活躍していた舞台俳優が中心となって出演しており、黎明期から青春期に至る大阪製作の古典ドラマ史上貴重な作品として語られ続けている。 撮影と発信は大阪市北区堂島浜1-3-1〔ABCの前身大阪テレビ放送開局以来の局舎所在地からだったが、急成長により手狭になったため1966年に大阪市大淀区の局舎に移転するまで使用されていた旧同社局舎所在地。現在は ANAクラウンプラザホテル大阪が建っている。なお、最寄り駅は地下鉄御堂筋線と、当時走っていた大阪市電の淀屋橋駅(京阪本線『天満橋駅-淀屋橋駅』間の延伸は同作放映の2年後の1963年)だった。〕にあったABC局舎内のスタジオで行われ、舞台となった「釜ヶ崎周辺の町並み」、「土手」、「居酒屋」、「デモの場所となる広場」などのセットがスタジオ内に再現された。 また、主演に本拠地を東京(劇団新派)に移して当時数年だった関西新劇界(青猫座)出身のベテラン俳優金田龍之介〔年齢的には中堅だったが、戦前の子役時代から商業、新劇の別なく活躍していた。〕を迎え、後に活躍の場を東京に移行させた飯沼慧、園佳也子、悪役の映画俳優として名を馳せる直前の遠藤辰雄など、関西在住・出身の多くの俳優たちの若々しい演技を見ることができる。 放送枠は90分だが現存するドラマ自体が100分の長さだという。 先述したとおり、映像は放映後半世紀を経た現在でも現存されており、横浜市にある放送ライブラリーで無料で視聴することができる。ここに保存されている映像は、芸術祭賞受賞を記念した再放送であり、冒頭では『ナショナル日曜観劇会』司会の泉大助の紹介による、芸術祭賞授賞式の映像や、松下電器のインフォマーシャルも収録されている。ただし、エンディングロールの後半部分がテープの劣化により欠損している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「釜ヶ崎 (テレビドラマ)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|